昨日で令和5年度第1学期が終了し、今日から夏休み期間に入りました。講習や部活動等で登校する生徒達も見かけますが、いつもとは比べ物にならないくらい静かな校舎の中で「これが学校の夏休みなんだ」という雰囲気を、初めて校長の立場から感じています。
昨日の終業式は、この暑さの中、空調設備のない体育館で1000人が一堂に会するのは危険との判断から、放送を通じて行いました。始業式と同様に、当校では生徒会役員の皆さんが終業式も段取りを考えて進めるのですね。とても頼もしく感じました。
私からは各学年へのメッセージとして次のようなことを伝えました。
・3年生:
「進路に向けての動きが加速化する中、みなそれぞれが大きな目標を掲げて頑張っていると思います。皆にとって、憧れの進む先でしょう。憧れと言えば、皆さんは、大リーグの大谷翔平選手が、野球のWBC大会のアメリカチームとの決勝を前に、仲間の日本の選手達に言った言葉を覚えていますか?あるいは、知っていますか?あの時は憧れの大リーガー揃いのアメリカチームとの戦いを前に、「憧れるのをやめましょう、憧れているだけでは超えられない、必ず乗り越えるという気持ちをもって」と言った内容だったと思います。3年生も、単なる憧れに留まらぬ、乗り越える、克服する、勝ち取るという強い気持ちでこれから前に進んでいってください。勿論、時にはリラックスすることも必要です。毎日のリズムは保ちながらメリハリのある生活を送ってください。」
・2年生:
「恥ずかしいのを覚悟で一つ先生自身の話をします。先生が高校2年生だったのは45年も前ですが、今でも後悔しているのは、この2年生の夏ごろから中だるみしてしまったことです。勉強も生活もです。その結果、その中だるみのしわ寄せを取り返すために大変苦労をしました。取り返しきれなかったこともあります。2年生のみなには、先生が中だるみしていたくせに言いづらいのですが、決してそのようなことのないよう、切に願います。生活面、学習面はじめ、様々なことに真摯に向き合う心が大切です。そして、この夏休みに「自分はこれをしっかりやり切ったぞ」ということを2つ~自分の糧になるのであればなんでも良いです~を成し遂げてください。読書でもいいですし、社会活動でもスポーツでも、問題集でも。そうやって、達成感と自信を積み重ねていくことが、人としての厚みに繋がっていくと信じています。」
・1年生:
「高校生活のリズムに慣れてきたところでの夏休み入りとなりますが、せっかく体に馴染んだ体内時計を壊さずに、規則正しい生活を心がけてください。そして校長先生からのお願いは、この休みを利用して、スマホを本に持ち替えて、是非本を2冊以上読んでほしいということです。分厚くない本で結構です。少し難しめの文章に挑戦することで、論理的なモノの見方や考え方を身に付けるのもよいですし、真面目で切ない恋愛小説を読むことで、人の心の機微を感じることでもよいと思います。良い意味での非日常を楽しむことで、新しい自分を発見してみてください。」
そして最後に全校生徒への共通のメッセージとして、日本や日本を取り巻く世界の動きに敏感になること、何よりも心身ともに健康であること、そんな自分を養うのは最後は自分自身であることを伝えました。夏休み明けに元気な生徒達に会えるのを楽しみにしています。
