【地理総合】「大津波を想定した避難シミュレーション巡検」実施


7月21日(金)、地理総合の授業を受講している2年生の希望者7名が、「南海トラフ地震の大津波を想定した避難シミュレーション」に参加しました。

大阪市福島区内の某所に滞在している時、南海トラフの大地震が発生し、大津波警報が発令されたと想定し、その時点から3mの津波が大阪市内に到達するまでの間に、安全な場所まで避難するというシミュレーションです。今回は、ハザードマップでの事前調査等は行わず、津波到達までの時間や、どこが津波が到達しない安全な場所なのか、何も分からない状態で、急に発生する地震や津波にいかに対応することができるのかを体験。また、停電や通信インフラの不通を想定し、スマホは使用せず、街中の防災表示や地図、標識等を頼りに、自分たちでその場で考えながら避難しました。(なお、今回は、高い強固な建物に上って避難するのではなく、津波が到達しない場所まで徒歩で移動して避難します。)

参加生徒は、迫る津波の恐怖と焦りの中、街の中にある様々な情報や、地形などを頼りに意見を出し合い、慎重に考えながらも迅速に避難していました。残念ながら、避難した場所は、津波の浸水地域でしたが、淀川をはじめ、多くの川に囲まれて、海抜の低い平地が続く大阪市街地の避難の難しさや、市街地における避難の障壁について身をもって体験しました。

避難シミュレーション終了後は、阿波座の「津波・高潮ステーション」を見学し、大阪の津波や高潮の被害、防災対策などについて資料や映像から学びました。

南海トラフ大地震と大津波は、今後30年以内に70%以上の確率で発生すると予測されています。今回の体験が、防災意識の向上と、命を守る行動につながることを願っています。