【校長ブログ】2学期始業式 メッセージ


既に先週から2学期の授業が開始されていた3年生に加えて、今日から1,2年生の当校も開始、通常の賑やかで活気のある箕面高校が戻ってきました。今日の2学期の始業式も1学期の終業式と同様に、猛暑の中、体育館に一堂に会することは避け、放送での実施となりました。私からの話の内容を下記にてほとんどそのまま共有いたします。

まずは自分の夏休みのお話から。この夏は久しぶりに長いお休みをいただき、しばらくまともに帰れていなかった千葉の自宅に戻ったのち、家族と旅行に行ったり、昔の仲間と会ったりして充実した休みを過ごせました。しっかりリフレッシュできたので、今は気持ちを切り替えて、日ごろから皆さんにお話ししているメリハリを意識して、学校の業務に取り組んでおります。

生徒のみんなはどのような夏休みを過ごしたでしょうか?1学期の終業式に、学年ごとにメッセージを出させてもらいましたが、1学期の終了時点と比べて、何か少しでも進歩した自分を見つけることができるのであれば、それは大きなことです。それを2学期からの自分の様々な活動や行動に活かしてほしいと願います。1年生に本を読むことをお勧めしたこともあり、自分も何冊か読みましたが、その中の1冊に「八月十五日に吹く風」という本があります。6年前くらいの本ですが、命の尊さと共に、先の大戦の終戦前後に、アメリカ人が日本人のことをどのように捉えていたか、思っていたのかということを知らされ、また考えさせられた本でした。そして、その頃のアメリカ人やアメリカの日本人や日本に対する思いが、その後今に至るまで影響を与えながら脈々と続いているのだということも感じました。1冊の本との出会いによって従来とは違った見方を持つことが可能になり、またいろいろと考える機会も得られる、やはり本は大切だなという思いと、まだまだ勉強不足だなという自省の思いを強くした次第です。

さて、そして2学期が始まりました。3年生は、目の前にある文化祭の成功、そしてその後は次のステップに向けて邁進するという状況、また1-2年生は勉強、行事、部活にメリハリをつけて取り組む2学期になりますね。ここで、私がいつも心掛けている一つの方程式をご紹介します。それは、
人生や仕事の結果=能力 x 熱意 x 考え方(心の在り様、気持ちの持ち方、考え方のベクトル)というものです。これは私が尊敬する数少ない財界人の一人で、ちょうど1年前に亡くなられた稲森和夫さんという方の言葉であり考え方です。この方の詳しい説明は省きますが、京セラという会社をつくり、電信電話事業民営化の中で民間としてDDIという会社をつくったのちに、いくつかの会社を束ねて携帯のAUを運営するKDDIという今の大きな会社とし、また2010年にJAL日本航空が経営破綻したときに政府から再建を任され、2年足らずで再建させた経営の神様のような方です。この、能力、熱意、考え方という3つの要素の中で最も重要なのは最後の考え方、すなわち心の部分です。稲盛氏の言葉を借りると、能力と熱意はゼロからプラス100までの数字しかないが、心の部分はマイナス100からプラス100まである、従い、これら全てが掛け合わされると、能力や熱意がいくらプラスであっても、考え方、心のベクトル、向きがマイナスだったら結果はマイナスになってしまうというものです。逆に言うと、能力や熱意の足らないところは、心の持ち方のプラスの絶対値を大きくすることで十分補えることにもなります。ここでいう、心の部分とは、プラス思考であり、私が良く言う、多少苦しくても笑うことが大切という考えにも通じるものであり、また目の前のやるべきことを「楽しむ」という気持ちなのだと思います。最後の「楽しむ」という点は、先日全国大会の報告に来てくれたダンス部の部長さんから、部活に取り組む上で常に大切だと意識していることです、と告げられて、改めて気づかされました。その日に甲子園で優勝した、慶応高校の監督さんも「楽しむ」をキーワードとしていましたね。皆さんも能力や熱意はしっかりと養い、プラスの数字を高めていくとともに、どうか心の部分でも、時には辛いこともありましょうが、プラス思考で楽しむ気持ちを忘れずに、そして結果を最大化していきましょう。私も改めてそのつもりで日々取り組んでいきますので、一緒に実り多い2学期にしていきましょう。

最後になりますが、何をするにも最初が肝心です。もし夏休みに生活のリズムが変わってしまったとしたら、直ちに元に戻しましょう。予鈴がなってから校門に駆け込むのではなく、5分10分余裕を持った登校を改めて心がけてください。お願いします。
以上