【校長ブログ】令和6年度 1学期終業式 メッセージ


皆さん おはようございます。校長の大川です。第1学期の終業式にあたり、少しお話しさせてください。

先日新学期が始まったと思ったら、もう明日から夏休み、時のたつのはあっという間ですね。って、思っているのは私だけかな。よく、時のたつ感覚は、年齢に比例して速く進むと言われますので、私は皆さんの3‐4倍速く時が過ぎていってしまっているのだと思います。
皆さん、この1学期はどうでしたか?新学期当初に何となく、あるいははっきりとイメージした目標があるかと思いますが、学業、部活、趣味、私生活それぞれにおいて順調に進んでいる人、そうでない人、いろいろかと思います。夏休みは、1学期の自分の歩みを振り返り、ギアチェンジできる良い機会ですので、まずは是非自分自身を見つめ直してみてください。

さて、まずは3年生。これから3年生は進路に向けての動きが加速化します。みなそれぞれが大きな目標を掲げて頑張っていると思います。皆にとって、憧れの進む先でしょう。昨年の3年生には、大リーグの大谷翔平選手が、野球のWBC大会のアメリカチームとの決勝を前に言った、「憧れるのをやめましょう、憧れているだけでは超えられない、必ず乗り越えるという気持ちをもって」という言葉を例にして、3年生も、単なる憧れに留まらぬ、乗り越える、克服する、勝ち取るという強い気持ちでこれから前に進んでいってください、とお話ししました。この思いは今も同じです。不安なこともありましょうが、不安を不安としてしか意識しなかったら、そこから先にはなかなか進みません。不安を打ち消すには、それを上回るくらい夢中になって楽しんで努力するしかないのでしょうね。勿論、時にはリラックスすることも必要です。毎日のリズムは保ちながらメリハリのある生活を送ってください。始業式にお話しした、PDCAも忘れずに。2学期に、さらに強く大きくなった3年生に会えることを楽しみにしています。

2年生へ。これも昨年の2年生、今の3年生に言った話で、恥ずかしいのを覚悟で一つ先生自身の話をします。私が今でも後悔しているのは、この2年生の夏ごろから中だるみしてしまったことです。勉強も生活もです。その結果、その中だるみのしわ寄せを取り返すために大変苦労をしました。取り返しきれなかったこともあります。2年生のみんなには、私自身が中だるみしていたくせに言いづらいのですが、決してそのようなことのないよう、切に願います。生活面、学習面はじめ、様々なことに真摯に向き合う心が大切です。そして、この夏休みに「自分はこれをしっかりやり切ったぞ」ということを1つ~去年は2つと言ったのですが、今年はひとつに絞ります。自分の糧になるのであればなんでも良いです~を成し遂げてください。読書でもいいですし、社会活動でもスポーツでも、問題集でも。そうやって、達成感と自信を積み重ねていくことが、厚みのある人間形成に繋がっていくと信じています。よろしく頼みます。

1年生へ。高校生活のリズムに慣れてきたところでの夏休み入りとなりますが、せっかく体に馴染んだ体内時計を壊さずに、規則正しい生活を心がけてください。そして校長先生からのお願いとしては、この休み期間、スマホを本に持ち替えて、是非本を1冊以上読んでみてください。これも、去年は2冊以上と言いましたが、1冊以上とします。分厚くない本でも結構です。少し難しめの文章に挑戦することで、論理的なモノの見方や考え方を身に付けるのもよいですし、真面目で切ない恋愛小説を読むことで、人の心の機微を感じることでもよいと思います。良い意味での非日常を楽しむことで、新しい自分を発見してみてください。

そして最後に全校生徒の皆さんへ。皆さんは2階の渡り廊下に教科横断展開表が貼ってあるのを知っていますか?どの学年がいつ何の科目で何を学んでいるかが分かる表です。ではこれは何のために皆さんの目につくところに貼ったのでしょうか?この表はもともと先生方に、従来の教科毎の教育を大事にしていただきながらも、その枠を超えて教科横断的な指導の可能性を考えていただき、実践いただきたいとの願いから、そのプラットフォームをつくるべく、先生方に一手間かけていただいたものです。そしてせっかく立派なものができたのだから、生徒のみんなにも示し、教科・科目を超えた結びつきや共通点を見出してもらい、より実践的かつ効率的な学びに繋げてほしいと考え、貼りだしました。今皆さんが学習している題材は、それぞれ教科・科目の名前がついていますが、ひとたび社会に出れば、あるいは大学教育でも、高校までの教科科目の枠の縛りにとらわれず、横断的に融合された事象が課題テーマになります。教科科目がタテの糸だとしたら、それらをヨコ糸で結びつけることで、様々な発想が浮かびますし、今後出会う学びや出来事への対応力も養えます。そうやって得た知識やモノの考え方は身体に沁みつきます。箕面高校のみんなには、今からそういった考えを持ってほしいとの願いを込めた展開表だということを知っておいてください。比較的時間に余裕のあるこの夏休みには、数学を単なる数学としてではなく、また英語を単なる英語としてではなく、他の教科との接点も考えながら向き合ってみてください。例えば、社会科で環境問題を扱う、英文読解でもテーマは環境問題だ、なんていうこともあるでしょうね。社会科でしっかりと環境問題の本質を理解していれば、英文でも読み易くなるはずです、とかね。当該科目自体への理解が深まりますし、そして発想力や想定力が充実してきている自分に気づくはずです。言っていることが抽象的で分かりづらければ質問にいらっしゃい。そして、この考え方は学習だけではなく、スポーツや文化活動、恋愛などにも通じるということを申し添えておきます。

さあ、夏休み。言うまでもなく、何よりも健全な身体と心がすべての活動の前提とベースになります。それらを養うのは、時には周囲の力を借りながらも、最終的には皆さんの人生の主人公である皆さん自身です。ぜひこの夏休みはその点を意識して過ごしてください。夏休み明けに更に成長した皆さんに会えるのを楽しみにしています。これで私の話を終わります。