9月20日(米国時間では9月19日)に、世界中のファンが待ち望んでいた大谷選手の50ー50(ホームランと盗塁が1シーズンで共に50に到達する)が達成されました。大谷選手は、高校時代3年間野球部に部活をやり抜いた私の息子と同学年で、ロサンゼルス駐在時にはエンゼルス時代の大谷選手の試合をよく見に行っていましたので、勝手に親近感を覚えています。当時はまだ今のような同一試合での二刀流(打者と投手両方の役割)出場ではなく、初めて見た試合が大谷選手の大リーグ最初の年である2018年4月の、投手としての本拠地デビュー戦。この試合が圧巻で、オークランド・アスレチックス相手に7回1死まで一人の走者も出さないという完全試合状態でした。残念ながらその後ヒットを打たれ、夢の記録達成とはなりませんでしたが、記憶に残る鮮烈なデビュー戦でした。あれから6年、身体も二回りくらい大きくなり、その間2度のMVPに輝き、今年からはロサンゼルス・ドジャースに移籍して打者として大活躍、誰も思いつかなかったような50ー50の達成となりました。(その後、この原稿時点で53ー55にまで伸長。)天才的ともいえるような活躍ぶりですが、この前人未到の活躍の理由は、単に体格に恵まれているからとか、野球センスに長けているから、などというだけではないでしょうね。我々の知らぬところで血のにじむような努力をされていると思いますし、また優れた頭脳をベースに、データも活用しながら、あらゆる研究に余念がないことでしょう。高校時代に81マスのマンダラチャートを作り、目標設定・管理をしたことも有名です。元通訳のギャンブル問題に揺れた中、真美子夫人(とデコピン)のサポートも大きかったでしょうね。そして何よりも、野球をしている時の大谷選手の楽しそうなこと。楽しむということの大切さを改めて教えられました。
アメリカを舞台に大活躍しているこの若者には尊敬の念しかありません。日本を明るくするニュースを提供してくれる大谷選手、来年は肘手術のリハビリも終わり、二刀流復活でしょう。その前に今年はポストシーズンもありますね。元気と勇気を与えてくれる大谷選手の活躍には、これからも注目していきたいと思います。
(エンゼルス時代の、投手デビュー戦後のNHKインタビューに答える大谷選手)