【校長ブログ】令和6年度卒業式


本日当校の第60回卒業式を開催しました。学校設置者の教育庁から主任指導主事が、また箕面市長、箕面市教育長他の皆さまがお忙しい中ご参列され、60期生の門出をお祝いしてくださいました。いつまでも名残惜しそうに校内に残っていた卒業生が学校を離れた午後3時半にこのブログを書いています。昨年同様、式辞でお話ししたポイントを下記します。
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校長からの最後のメッセージとしていくつかお話しさせてください。今までにお話ししてきたことと重複する点もあり、校長先生、またか、と思うこともあるかもしれませんが、最後だと思って聞いてください。
まずは、皆さんが在学中いつも聞いていた、グローバルということばの意味についてです。皆さん自身や我が国を取り巻く国際環境が、複雑化多様化する中で、いわゆるグローバルな人間として生きていくために身につけねばならぬ素養、語学や教養など、がいくつもあります。特に皆さんには、今とこれからの世界の様々な情勢や、その中での日本という国の姿、あり方について、常に真剣に向き合い、考えていただきたいと思いますが、ではそれらが備わっていればグローバル化が進む世界の中で生きていけるでしょうか?答えはノーです。先ほどの素養や知識、考えることというのはあくまでも必要条件です。これに、グローバルマインドという心の部分とそれに裏打ちされた行動力が加わって初めて真のグローバルな人間が形成されるのです。その心の部分とは、特段難しいものではありません。皆さんが持っている思いやりの心、ほかの人のために行動する、他人を利する利他の心、自分とは異なる人への尊厳をベースに、多様性を認める心、今の場所から一歩外に踏み出す勇気やチャレンジする気持ち、こういった点は既に箕面高校でしっかりと身に付けてくれたと思いますが、卒業するこの機会に思いを新たにし、文字通りグローバルの旅に出発してくれたら嬉しいです。
次に、皆さんが抱く夢について。我々は子供のころから夢という言葉をよく使っていて、大きくなったらサッカー選手になるのが夢、だとか、お医者さんになるのが夢、などという会話があったかもしれません。少し成長すると、次の大会で優勝するのが夢です、とか。私自身もそんなことを口にした頃がありました。その後、年を重ねるにつれて考えるようになったのは、そういうことって夢なんだろうか、ということです。そして、今行きついた思いは、幼いころに口にしていた夢というのは、夢を実現するための目標、学校風に言えばめあてであり、夢を実現するプロセス上にあるマイルストーンといってもよいかもしれません。そして、その先にあるのが夢となるのです。分かりやすくするために、少し恥ずかしいですが私自身の例を挙げると、私の夢は家族と私、そして私に関わるおよそ全ての人たちの幸せです。その実現のための手段として、日々の目標達成を積み重ねていくことがあるのだ、と思っています。皆さんも、行きたい大学に行くとか、やりたい仕事をやるとか、将来勤めた会社で出世するとか、ということはとても大切なことですが、それらはあくまでも夢の実現のためのもの。その先にある夢をいつも意識しながら人生を歩んでいってください。
最後にお願いしたいこと。それは、常に物事の本質を見極め、掴み、それを意識して行動し決断してください、ということです。感性は大事ですが、それだけで動かないこと。物事には生い立ちがあり、今存在する訳がある、そしてそのことに対して自分は今後こうしたい、こう在りたいから、今こういう行動をとる、といった具合に自分の行動の軸を定める癖をつけてください。少し抽象的な表現になってしまいましたが、今後の人生で皆さんが決断を下さねばならぬ様々な局面、進学はもとより、就職や転職、結婚といった人生のイベントで、この話を思い出してくれたら嬉しいです。
皆さん、箕面高校で出会った友人や先生方との絆を末永く大切にしてください。今後の皆さんのますますの飛躍と心身の健康を心から願い、最後に、私が校長に着任以来、皆さんに言い続けてきた「ありたい姿」のキーワードをお伝えして私の式辞といたします。

皆さん、これからも
大人度高く
温度差なく
感謝と
笑いを忘れずに
生きていきましょう。

それでは、Good Luck and Good bye!
おめでとう、そしてありがとう。
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