素晴らしい晴天のもと、本日箕面高校第64回入学式を挙行しました。グローバル科81名、普通科280名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。保護者の皆様にもお慶び申し上げます。ご来賓の皆様もお忙しい中ありがとうございました。
新入生のみんなの更なる成長を願って式辞でお伝えした内容について、下記いたします。(儀礼的なメッセージは割愛させていただきます。)
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私が箕面高校に着任して三年間の中で、生徒のみんなにしっかりとその定義と意義を伝えねばならぬと感じているのは、自主・自律という点です。箕面高校は部活動や行事が活発で、生徒も主体的に活動しており、また私服登校が許されていることもあって、自由な校風と思われている節があり、新入生諸君もそのように感じておられる向きもあるかもしれません。しかし、そこで考えてほしいのは、勝手気ままな野放しの自由などあるはずもなく、自己の責任に裏打ちされた、自律(自分を律する)の下での主体性を持った行動こそが真の自由には求められているということです。この真の自由、自律、責任というキーワードはしっかりと心に留めておいてください。
また、志願した際の自己申告書にある皆さんの「中学校での経験や学びをベースに箕面高校に入学したらあれをしたい、これをしたい、こんな自分になりたい」という気持ち、思い、これがまさに皆さんの初心、原点です。これから様々な学びを深める中で、目標は変わっていくかもしれませんが、しかし、その気持ち、思い、そして今日いま皆さんが抱いている強いモチベーションは決して忘れず、ずっと持ち続けてください。それが、この先、例え困難に向き合ったとしても、それを克服する大きなエネルギーの源、前向きな心の源泉になるのです。そしてこの点は、学校説明会に参加してくれた生徒の皆さんにはお伝えした、物事の結果の最大化についての方程式「能力 x 熱意 x 心の持ち方、在り様」ということにも繋がっていくことを思い出してください。
あと二点お話しさせてください。
まずは、これから会う人、交流する人と自らの共通点を是非見つけるようにしてほしいということです。どういうことか?私の反省も込めながらお話ししますね。私は前の仕事の時に海外四か国に駐在したのですが、どうしても「日本ではこうなのに、この国ではどうしてこんな風なんだろう」という思考に陥ってしまうことが多かったと反省しています。いわゆる、日本との違い、相違点にばかり目が行ってしまうのですね。二十代から三十代の時にいたヨーロッパ(フランスとドイツ)でもそうでしたし、四十代半ばに駐在していた中国上海でもそうでした。でも、相違点のみに目が向いてしまっているうちは、本当の意味で相手を理解できないのですね。そうではなく、国は違うけれど、こことここは似ているではないか、日本人と同じ考えをするのだな、といった具合に共通点を見出していく中で、相互理解も深まりますし、相手への敬意も生まれてきますし、そうなると、相違点も否定的ではなく、肯定的に捉えられます。違いを楽しめるようになるのですね。このことは、遅まきながら、五十代で駐在したアメリカのロサンゼルスでようやく気づきました。皆さんには是非今から、今日から、まずはクラスで初めて会う仲間と親交を深める中で、このことを実践していってほしいと切に願うものであります。それにより、接する人に対する理解も深まり、尊厳(リスペクト)も生まれてくるのであります。話が飛躍するようですが、私はこれがグローバルというキーワードへの第一歩だと思っていますし、世界中の人がこれを徹底すれば、世の中の争いごとはなくなると信じています。
次に、私自身がこれまで、常に自分自身の「ありたい姿」として、自分自身に言い続けているスローガンのようなものを皆さんに共有したいと思います。これは、こうやって縁あって私と行動を共にしていく人たちにもそうあってほしいとの願いも込めて、入学式でも毎年お話ししています。それは、①大人度高く②温度差なく③感謝と④笑いを忘れずに、というものであります。これは教職員の皆さんや新二、三年生には繰り返しお話ししているものであります。それぞれの言葉の意味するところは、今後様々な機会で触れていきたいと思いますが、一つだけお話しすると、最初の「大人度高く」という点。昨年度初めて中学生向けに箕面高校のポスターを作成、中学校にお配りし、掲示していただきましたが、そこにも箕面高校の三年間で身に付ける力の一つとして「大人力」(大人度高く)とお示ししましたので、記憶している人もいるかもしれませんね。自分たちはまだ十五、十六歳なのだから、まだ大人ではないのに、と思うかもしれませんが、年齢の話ではありません。外見の話でもありません。物事や他人に向き合う姿勢や心の話です。皆それぞれでイメージする大人と子供の違いがあると思います。皆さんから見て、年齢的に大人でも「子供っぽい」態度や考えを示す人がいるでしょう。そういった人たちと対極をなすような人間であってほしいということです。大人度高い人間にとって大切なことはたくさんありますが、まず重要であると私が思う点を言うと、物事を表面的な部分だけではなく、その本質を捉え、自分の信念は貫きながらも他人を思う利他の心を持って行動することと思います。是非箕面高校の三年間で大人度の高い人間に成長してほしいと願っています。ちなみに、この四つのキーワード(大人度・温度差・感謝・笑い)の頭文字をとっていくと、おおかわ、となりますので、これで校長の名前も覚えてください。
保護者の皆様には大変僭越ながら、ご息女、ご子息に対する今までのご評価は一旦横において、これから起きるであろう様々な変化や進歩を楽しんで見守りながら、かれらが迷ったときにはそっと寄り添ってあげてください。どうか本校の教育方針に深くご理解を賜り、ご支援、ご協力をいただきますよう、お願い申しあげます。また、ご来賓の皆様におかれましても、本校の教育活動を様々な角度から見守り、ご支援いただくとともに、時に我々教職員に対して、ご助言やご指導を願えればと存じます。よろしくお願いいたします。
最後に、もう一度新入生の皆さんへ。皆さんは今日から箕面高校生です。信頼できる教職員の皆さんとともに、皆さん一人ひとりが成長しながら、それぞれの素敵な未来とより良き箕面高校を創っていくことを、今、ここから始めていきましょう。私も校長四年生として学びを継続しながら、一緒に頑張ります。皆さんの高校生活が実り多く豊かなものになることを願って、私の入学式の式辞といたします。
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