【校長ブログ】「探究学習」見学


我が校の探究学習は、「LINK」と称する時間に、課題の設定→情報の収集→整理・分析→まとめ・表現、を一つのサイクルとして探究のプロセスを学び、「AGE」で仮説を提示し、現状を踏まえた上で仮説の根拠を明示し、結論に辿り着いてそれを表現する、という流れを身につけることを目標としています。この二つを連動(LINKAGE)させることで、将来世界で役立つ資質や能力を高めていきます。
今日は2年生のあるクラスのAGEの授業を、抜き打ち見学しました。先生から出されたテーマは、18歳の男女のカップルが「箕高旅行社」なる旅行代理店に梅田集合・解散の半日ツアーを申し込んできた前提で、ツアー希望日(雨も予想される明後日の日曜日)や、彼らの希望も参考にしてツアーを組んでみようというもの。3-4人の各グループで様々な角度から考え、調べて、またお客様であるカップルの気持ちも斟酌して、売り物になるようなツアー案を作り上げていきます。皆が楽しそうに、しかし真面目に真剣に取り組み、そして時間内に各グループの案も固まり、それに対してお互いに忌憚のない意見を示す場面もあって、私の時代には当然なかったような形態ですが、極めて実践的で意味のある授業であると感じた次第です。
私が前職の住友商事時代に、海外駐在していた時、特にフランスのパリに駐在していた時には、来訪されるお客様を半日ご案内することも仕事の一つで、どうしたらお客様が充実した半日を過ごせて、喜んでくれるだろうか、と真剣に思案してスケジュールを組んだものでしたが、今日生徒諸君が取り組んだ課題は、正に私が商社マンとして生業の一つとしていた業務を実践してくれたものです。
相手の立場も考えながら、柔軟な発想で立案し他者に示していくというプロセスを学ぶことは、将来きっと役に立つと信じています。これからの「探究学習」の展開が楽しみです。